プロセス1 データベース構築・能力タイムの計算

 

 競走馬のさまざまな特性を調べる場合も、個々の馬の能力を調べ

る場合も、あるいは、それら2つの関連を調べる場合も、その判断

基準(走破タイム)は統一され互いに比較できる無次元化された数

値(指数のように何か基準となる数値に対する割合で表した単位の

ない数値)である必要があります。また、各馬の能力を正確に知る

には、各馬の能力とは無関係に走破タイムに影響を与えるすべての

因子を考慮する必要があります。簡単にいうと、走破タイムは、距

離、場所、馬場状態等のレース条件によって異なるため、そのまま

の値を判断基準として用いることはできません。2000mを2分

00秒で走った馬がいるとします。しかし、2分00秒というタイ

ムは、馬場状態、負担重量、出走頭数、枠順といったさまざまな因

子の影響を含んだ数値で、実質的にどのくらいの価値があるか分り

ません。判断基準となるデータは、馬の能力を正確に示し、互いに

比較できるものでなくてはなりません。

  REVO2000では、競走馬の能力を正確に表し互いに比較で

き数値を「能力タイム」と称し、使用するすべての成績データに関

して、この能力タイムを計算しデータベースに組み込みます。この

操作は、JRA−VANの成績1データをインポートする際に自動

的に行われます。

 この能力タイムを計算する方法として、該当する条件のレースに

おける平均タイムとの比をとる方法を採用しています。この際、平

均タイム自体に何らかの片寄りがないか注意を払う必要があります。

例えば、REVO2000では、距離、芝/ダート別の平均タイム

との比をとって無次元化していますが、距離によってレースレベル

(短距離は3歳馬が出走する回数が多いなど)が異なるため、補正

しなくてはなりません。

 各馬の能力と無関係で、かつ、タイムに影響を与える因子には次

の事項が揚げられます。

   ・距離

    ・芝/ダート

   ・馬場状態、コースの状態・傾斜・荒れ具合(開催特性)

   ・枠番(馬番)

   ・負担重量

   ・出走頭数

   ・レース中の不利

   ・騎手、調教師の能力

 

 それでは、上記の各項目について、REVO2000が行ってい

る内容を説明します。

 


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